真殿善次さんの作品

「ハンガリー旅の思い出」

今回会社から与えられた50歳記念のリフレッシュ休暇を利用し平成24年7月15日から8日間で中欧3カ国を妻と二人で旅することにした。
 その最初の訪問地がブダベストとなった。数年前に行ったイタリアに続きヨーロッパは二度目であるが、はっきり言ってアムステルダムでのトランジット含め 長時間で本当に遠い、今回は手配旅行で添乗員もいない、これからの旅を考えるとワクワクドキドキ感一杯だが最初からちょっと疲れた。
 英語も満足にできない中年二人旅を考えると先が思いやられる・・・

 空港到着が夜遅い時間だったこともあり、予め手配していた送迎車に乗り込む。
 運転手さんが懸命に日本語のかた言で話しかけてくれるが、緊張もあって言葉がほとんどわからない、わかったのはハンガリーに進出している日本企業「ブリヂストン、スズキ、デンソー・・・」だけ(笑)。
 空港周辺は暗い、そして目に入る看板の文字は英語でなくさらに意味不明。
 街の中心に向かうにしたがってだんだん明るくなるが、人影が本当に少ない。
 西新宿の高層ビル街に慣れてしまった私が見ている目の前の街はまるで第二次世界大戦中で止まったかのような古い街並みの連続、妻も驚きで声も出ない。
 これが共産圏の名残か?でもライトアップされた街の色が日本ではない異国をはっきり感じさせる。なんとも素朴な琥珀色で素敵である。
 ホテル近くになって暗闇にくっきり浮かぶ王宮、くさり橋が目の前に突然現れる。
 綺麗!感激!素晴らしい! 運転手さんにも「ブラボー、ワンダフル」!
 
 翌朝は少し肌寒く、曇った天気でしたが朝食も早々に行動開始。
 まずはくさり橋へ、ドナウの満々とした水量とその雄大さに見入りながらも、それを悠然と見下ろす王宮へ徒歩で一歩一歩踏みしめながら登りました。景色は どの方向を見ても素晴らしいのですが、特に地平線まで見晴らせる絶好の位置からドナウ越しに見た国会議事堂などの風景は、さすがに「ドナウの真珠」と評さ れるだけはあると実感しました。
 行きたかった国立美術館が当日休館日、想定外で残念でした。
 王宮からマーチャーシュ教会に向かう時に小雨が降ってきましたが、これもまた味があって雨の京都を歩くような古都の雰囲気と被さって、ツアー観光客を横目に王宮の丘の端まで感傷に浸りきって歩きました。
 日本人もほとんどいない王宮下の街も、見知らぬ通りのパン屋や雑貨屋など良い意味でブダベスト臭さを出していたような気がします。
 それからドナウ川沿いを歩き、対岸の国会議事堂など素晴らしい風景を堪能しました。
 
 アンドラーシ通り、ヴァーツィ通りなどその後に街歩きをして感じたのが、日本人始めアジア人観光客が思った以上に少なかったことです。
 街の良さを保存し続けるということではあまり観光客は増えない方が良いという見方もありますが、観光名所と高級ブランド店にはアジア系富裕層で一杯というのが、私の今までの海外のイメージでしたので今回は良い意味で裏切ってくれました。
 でも素晴らしい「ドナウの真珠」はより多くの世界の人々に見てもらいたいものです。

   

ブダベストでの食事は朝食の美味しいデニッシュ、ボリュームのあるソーセージ・ハムで始まり、夕食で食べた名物グヤーシュも日本人にもいける味でした。聖イシュトヴァン大聖堂に向かう途中のカフェで飲んだカプチーノがとても美味しかったです。
 
 街はどこに行ってもゴミが少なく住民が街を大切にしていることが十分理解でき、必ず車が歩行者に道を譲ってくれる、また駅やホテルでも不安そうにしてい ると必ず声を掛けてくれるなど歴史と文化の中に暮らす人々の気遣いや親切など、首都でありながら大都会に染まりきっていない素朴な土地柄を感じました。
 現地に行ってみて初めてわかる気づきがたくさんあり、勉強不足のまま訪問した私たちでもまたいつか訪れたい思い出の街の一つとなりました。
 時間と財布に余裕がないと無理ですが、次回は駆け足でないゆったり滞在にしたいものです。

PS.
 ハンガリー政府観光局様からは、今回の旅の事前準備にお願いしてすぐに資料を送付いただきました。おかげ様で無事旅することができ、本当にありがとうございました。
 インターネットでも資料は見ることはできたのですが、私の年齢ではまだまだ紙の方が役に立つようです(笑