瀧澤陽子さんの作品

「マジャール人に祝福を」

ツアー旅行でも、常に下準備をし、自由行動は目いっぱい楽しむのが私のモットー主人は「あまり欲張ると忙しいだけだぞ!」と言いながら、現地に行けば協力してくれるという旅行好きのデコボコ夫婦。
初めて中欧(チェコ・スロバキア・ハンガリー)を巡ります。
ハ ンガリーはヨーロッパにあって、中央アジアを起源とするマジャール民族(騎馬民族)で、ハンガリー語は日本と同じウラル・アルタイ語族に属し、名前は姓 が先に名が後にきます。そして、赤ん坊のころに蒙古斑が出るという日本人と共通の特徴もありビックリ!なんだか、すっごく親近感が沸いてきました。
 ハンガリー最終日、自由行動は半日です。
 まずは、日本で予約しておいた、1時集合の現地ツアーで国会議事堂内部見学。豪華絢爛で宮殿みたいです。議事堂の壁には歴代の王様の絵が描かれていて歴史の重みを感じました。
運良く、ハンガリー王朝の王冠を護衛が二人で守護し、その交代式も見られました。

次は国立オペラ劇場です。
メトロを乗り継ぎ、3時のツアーに間に合いました。
外見から想像するより、ずっと大きくて豪華で、大シャンデリア、見事な天井絵にうっとり・・・
2$でミニコンサートがあるというので参加。
目の前で聞くオペラ歌手の生声は圧巻でした。ブラボー!!

次は主人の念願であり待望のゲッレールト温泉です。
一度ホテルに戻り、トラムで移動、5時頃到着しました。
路上の温度計を見てビックリ!6月中旬だというのに、なんと39度です。
暑いわけだ~
ホテル正面入口とは別に外来入浴者の温泉専用の入り口があります。
温泉専用とはいえ、重厚なもので立派です。
中に入ると豪華で「ここが温泉浴場!?」
大理石の柱に支えられた高いドーム天井の横にはステンドグラスの窓が並び、左右そして奥に立つ彫刻の像が出迎えてくれます。
窓口で入場料を支払いレシートを貰い、ゲートの人に見せると時計のようなバンドを渡されます。
着替えをする更衣室の番号を提示され、水着に着替え中に入ります。
中は迷路のようです。プールを通り奥の通路の、そのまた奥にあります。
お風呂は二つあり、36℃と38℃に分かれています。
天井は蒲鉾のような半楕円の大きなドームになっていて、壁はエキゾチックな翠のタイル貼りで、いろんな幾何学模様が施されていて、とても綺麗です。
地元の老婦人は白い布(シーツの様な布)を巻いて入ってきました。
布を取ると、なんと裸です。ハンガリーは日本と同じく裸で入浴するのが、あたりまえみたいです。
私も「裸の方が気持ち良いだろうなー」と思いつつ、大勢の観光客の前で、その勇気はありませんでした。残念!!
でも、豪華なお風呂にゆっくり浸かり、とても気持ち良い一時が過せ、旅の疲れも吹っ飛びました。

次はゲッレールトの丘まで登ります。徒歩15分位と聞いていましたが、30分位歩いたでしょうか?
でも、登ってきた甲斐がありました。ブダとペスト地区、ドナウ川を一度に見渡せる、ここからの景色は最高でした!
 最後の晩餐は日本で予約しておいた、丘の途中にあるレストランで乾杯!
あらかじめ日本でプリントアウトしてきたメニューを見ていたら、ウエーターが不思議そうに、それは何?と聞いてきました。説明すると、「最近出した夏のメニューが日本で見られるなんて!」とビックリしていました。
フォアグラやハンガリーのワインを堪能し、大満足。
また、丘に行き100万ドルの夜景を心ゆくまで見てホテルに戻りました。
とても充実した時を過すことができました。

今日でハンガリーともお別れです。
早朝、ドナウ川を散策。
朝日にキラキラ輝く王宮、漁夫の砦、マーチャーシュ教会。
川面には、その美しい姿が映し出され、言葉になりません。
そして、「君の涙 ドナウに流れ」という映画を思い出し、涙があふれてきました。
それは共産主義政権下のハンガリーで発生した1956年のハンガリー動乱とメルボルン・オリンピックで起こった水球の「メルボルンの流血戦」事件。
この二つの事件をハンガリー水球チームのエースと、抵抗運動に身を投じる女性の姿と通して、脅しに屈しない恋人たちの愛と悲劇を描いたドラマです。
最後にハンガリー国歌でしょうか?歌が流れ、それが心に沁み忘れられません。
「神よ マジャール人を祝福したまえ 喜びと幸いをもたらしたまえ
 我らが敵に立ち向かう時 手を差しのべて 我らを守りたまえ
 長きに渡り 不幸に追われる民に 喜びの日々を与えたまえ
 過去から未来にいたる すべての罪を背負いし我らに」
2つの世界大戦と、社会主義政権化から、愛と勇気、辛抱や努力で、やっと自由を勝ち取った国、ハンガリー。
この美しく素晴らしい国に「いつか、きっと、また戻ってきますね!」と心につぶやく私でした。