浅野修司さんの作品

「ハンガリー、ブタペストの旅の思い出」

10月、ブタペストを訪れた。これで、二年ぶり二回目の訪問となった。前回は、ひとり旅で今回は、妻とのふ たり旅となった。"ドナウの真珠"、"ドナウの薔薇"と言われるブタペスト、ドナウ川ナイトクルーズの美しさを妻に見せたいことと前回は出来なかった地下 鉄乗車と自由な街歩きをしたいと思い、今回二度目の訪問となった。ツアー旅行ゆえ、ブタペストに二泊するが、ウィーン、ブラチスラバ観光後、ブタペストの ホテルに夜九時頃に入るので、自由行動は、翌日の午後のみ。効率良く回る為に、フリーパス24時間券(1.550Ft)を買い、国会議事堂内部見学ツアー に参加して、国宝である、てっぺんの十字架が傾いている王冠を見てから、地下鉄で英雄広場、西洋美術館、セーチェニ温泉に行き、カフェ・ジェルボーでお茶 をして、最後にドナウ川ナイトクルーズをするとの計画を立てた。

●国会議事堂ガイドツアー

ガイド本によれば、団体ツアーのみ見学可で、14時に英語ガイドツアーがあるとのこと。
どうしたらこのツアーに参加できるかは全く不案内であった。(事前にハンガリー政府観光局に照会しておけば良かったと思った時は、すでに旅の最中であっ た。)ツアーの中で見学をしたい人との情報交換によると、予約の電話はつながらないので当日、国会議事堂に走り窓口に並ぶとのことであった。このやり方で は、まず見学はおぼつか無いと思い悩んでいたが、前泊のホテルでパーラメント(Parliament)ツアーのポスターを発見。即、レセツプションにて申 込む。料金一人6.500Ftと国会議事堂の窓口での3.200Ftと比較して割高と思ったが、ホテルからバスに乗って国会議事堂に行き、確実に見学がで きることの安心感を買うと思えば相応の値段かと思った。 (当日、国会議事堂に走った人は、予約が満杯と断られた、私がホテルでツアーの申込をした話を思い出し、ホテルに戻ってツアー申込をして見学することがで きた。その日11:30中央市場で自由時間となり、国会議事堂に走って、駄目とわかってブタ地区のホテルに戻り、ツアーを申込、ホテル発13:15バスに 乗ったのだから、本当にギリギリセーフの行動だと感心した。)
念願のツアーに参加でき、クラシック、ゴシック、ルネッサンス、バ ロックなどの多彩な様式を組み込んだ建築様式の華麗かつ荘重な国会議事堂の中に入り、天井画が美しい中央階段を上って、中央ドームにある戴冠式4点セット (てっぺんの十字架が傾いている王冠、錫杖、剣、国のリンゴ)と、実際に使われている議事場を見た時の感動は格別であった。なお、王冠を守る長身の兵士の 交代式も見ることができ、英語のみのツアーで、何を説明しているのかはよく解らなかったが、ビジュアルのみでも十分に楽しめるものであった。

~地下鉄に乗って~
エ レベーターが、とても高速で最初は乗り降りが怖い位だった。車両は、小さくてレトロで可愛らしい。車内の吊革が本当に皮のみ、ぶら下がっていたので驚い た。階段から自然光がホームに差し込み、階段を昇れば、すぐ地上に出るので地下鉄に乗っている圧迫感をあまり感じなかった。(特に地下鉄一号線の場合)

●英雄広場

地下鉄二号線「コシュート・ラヨシュ広場」駅から乗り「デアーク・フェレンツ広場」駅で地下鉄一号線に乗換えて、「英雄広場」駅で降りて、英雄広場へ。
大天使ガブリエル像を頂く建国記念碑をカメラに収めるべく広場に寝転がっている人たちいるほど、中央に聳え立つ高さ35mの建国記念碑は高い。孤を描くよ うに広場を囲う列柱は、初代国王である聖イシュトヴァートン像が左端にあり、建国記念碑の台座には、マジャル族の首長アールバートと彼を囲む7部族の像が 並ぶこの場所は絶好撮影スポットだと思った。

  

●西洋美術館

パリのルーブル美術館、マドリードのプラド美術館、ウィーンの美術史博物館を見たが、この西洋美術館は驚きの連続であった。ゴヤがあるブリューゲルがある クラナッハがある、有名作家の作品がゴロゴロある感じであった。事前に調べて、もっと時間を取っておけばと後悔。館内で出会った若い日本人男性は、先輩か らブタペストに行ったら西洋美術館は、絶対に見ろよ、すごいものが一杯あると言われて来たと言っていたが、成程と納得。入場料以外に写真撮影料300Ft を払うと(入場料は、一人1.800Ft 日本円で約700円。内容を勘案すればとても割安。)チケット同じ絵柄の二つ折りした紙をゼムクリップで留めたのを渡され、これを展示室にいる監視員に手 でかざして見せて、撮影していた。とある展示室で若い女性の監視員が近づいてきて、私の手からこの紙を取って、斜め掛けをしたバックのストラップにゼムク リップで止めてくれて、こうやると良いですよと言った感じで、ニッコリと笑った。(添付の写真を参照) こうやるのかと納得するとともに恥ずかしくもあり、照れ笑いとともに感謝の笑顔を返した。言葉のコミュニーケーションはできなかったが、心温まる良い思い 出となった。

●セーチェニ温泉

地下鉄一号線「英雄広場」駅で乗り、隣の「セーエェニ温泉」駅で下 車。ゲッレールト温泉に入浴した人の話で、お湯は、体温の同じ位で日本の温泉と比べるとぬるいと聞いていた。気温も17℃だったこともあって、セーチェニ 温泉に入浴する気になれず、受付の窓からのプールのような浴場をのぞく。こんな気温の平日でも結構、入浴している人が大勢いたので、ハンガリー人は、やは り温泉好きの国民なのだと実感した。

●カフェー・ジェルボー

地下鉄一号線「セーエェニ温泉」駅から乗り、終点「ヴェレシュマルティ広場」駅で下車。階段を上がったところが創業1858年の老舗カフェ、ジェルボー。 いわゆる"ウインナーコーヒー"は、アインシュペナーと言えば良いと聞いていたので、トライしたが発音悪く伝わらず、コーヒーとホイップクームを別々に注 文した。店内は、各国の観光客で満席であった。エリザベートが好んで食べたと言うケーキを選択する予定は、"ウインナーコーヒー"で失敗したので、最新作 という感じでのケーキの写真がメニューにあったので、指でさして注文。結果は、ボリーム、味ともに"花まる"でした。

●ドナウ川ナイトクルーズ

私は、二回目のクルーズ。妻は初めてであり、とても感動した様子で、この旅に連れてきた甲斐があった。ロンドン、香港、上海とナイトクルーズは、各国にあ るがこのブタペストのナイトクルーズが一番美しいので、お勧めと以前、ツアーガイドに言われていたが、
二回目となる今回のクルーズでも十分に見どころがあり満足ができた。その見どころとは、ライトアップされた国会議事堂の上空を鳩と思われる鳥が乱舞してお り、下からのライトに照らされて、まるで火の粉が舞い上がるように見え、少し離れるとそれは小型のUFOが不規則に動くようにも見える不思議な景色でし た。残念ながらこの景色は、写真にとることは不可能であり、目と心に焼き付けるしかありませんでした。オレンジ色の切なく輝く川岸の街灯列、真っ暗な川面 に輝く、ブタとペスト地区をつなぐ真珠のネックレスのように明るく輝くくさり橋、エリザベート橋。ブタペストの旅の最後の夜は、旅愁をより一層
感じるさせる風景で終わりました。

もっと、もっと街歩きをしたかつた。アンドラーシ通り、ヴァーツイ通りを歩きたかつた。オペラ座にも行きた かった。王宮やゲットレートの丘からの夜景も見たかった。聖イシュトヴァーン大聖堂の展望台にも昇って見たかった。美術館もゆっくり見たかった。名店グン デルで食事をしたかつた。カフェももっと行きたかつた。こんなに行きたいところを残してしまつた街、ブタペスト。三回目、いや、それ以上、行くかもしれな いとの予感させて、旅は終った。

以上