パプリカ、そしてその後に続くのは…
ハンガリーをリードするシェフたちは、ハンガリー料理の基本となる調味料パプリカ、ニンニクそしてサワークリームを適度に用いることで、本来の味を 保つことに成功したのです(だからといって、昔ながらのこってりとした味がお好みの方もご心配なく。まだまだそうした料理もお求めになれますから)。
デザートはむしろ以前のものからそれほど変わっていません。レーテシュ、グンデル・パラチンタ、ショムローイ・ガルシュカ、ゲステニェ・ピュレー(ゆでた 栗を裏ごししたもの、ホイップクリームのトッピング付き)などの誘惑にあらがうことは難しいでしょう。他にもハンガリー独特なパスタもあります。食事用の 甘くないもの、または甘いもの色々ある中で、おすすめはトゥーローシュ・チュサ(カッテージチーズとサワークリームのパスタ)です。
次にハンガリー・ワインです。数世紀にわたり世界でも認められたワインなのです。ブダペストではハンガリー全国22の産地のワインをお試しいただけます。その中には「ワインの王」と称されたトカイ・貴腐ワインもあります。ぜひ一度ブダ城で開催される国際ワインフェスティバル、あるいは市内のワインハウスへお越し下さい。イギリスのパブに近い役割を果たす、カフェ文化もブダペストでは盛んです。
ブダペストのカフェは、ツクラーズダ[cukrászda, 甘味処の意]やケーキショップが同居する店もあります。最も有名な店は創業1858年のジェルボー[Gerbeaud]です。またハウエル[Hauer] やルスヴルム[Ruszwurm]などの名店もおすすめです。ここまでお読みの方ならお判りのように、ブダペストはグルメ散策を楽しめる街です。ブダペス トはハンガリーの「台所」です。ハンガリー料理の歴史は多彩で豊かなものですが、それを発見するのは簡単です。席について、料理を楽しめばいいのですか ら!